こすなの読んだもの

読んだ本の備忘録

『ミサイルマン』平山夢明

あらすじ:舞台は昭和。少年少女だけを狙う連続殺人鬼が町を騒がせている中、そこに住む小学生・巳影は恋や友情に思い悩む平穏な日常を送っていた。ある日、クラスメイト全員が集められた教室で自分たちの秘密を教えられるまでは。(『テロルの創世』)

 

幼少期の火傷によって誰もが二目と見られないような醜い顔になってしまった男。ある日ブルーという絶世の美女と出会うが、彼女は男の容姿を嫌うどころか男の血を呑みたがり、挙句その血の美味しさの虜になってしまう。
血の提供を通して蜜月を過ごす2人。しかしそこに男とまた違った美味しさの血を持つ"デブ"が現れる。(『Necksucker Blues』)

 

不死身の老人とその息子・テオ。死にたがっている老人と彼の望みを叶えたいテオは何度も殺害を試みるのだが毎回失敗に終わっている。
そんな中、テオの娘が奇妙な方法で惨殺されてしまう。犯人は見つからず、それどころか父の殺害のためにこっそり外出していたテオが警察に疑われる始末。老人は自身の特殊能力を用いて真犯人を探るのだが……(『けだもの』)

 

女性を長時間拷問し、その死の瞬間にだけ発現する超常現象の収集を生きがいにしている男。通り魔のように際限なく殺してしまうのを防ぐため、ターゲットにする女性にはある特殊な条件をつけることで自身への"枷"としていた。(『枷』)

 

"俺"は行きずりのどうしようもない男。治安最悪の終わった町の中で這うように日々を過ごす中、ある日耳の聞こえない美女に拾われヒモ暮らしをすることに。その家はなぜか黒電話で埋め尽くされており、撤去しようとすると彼女はひどく嫌がるのだった。(『それでもおまえは俺のハニー』)

 

妻子持ちにも関わらずリストラされた主人公。なんとかタクシー会社に再就職し、破格の家賃を誇る広い一軒家に移り住むことに。

家賃が安いわけは庭の隅にある謎の墓。不動産屋曰く法的に持ち主が不明な区画であり、撤去するわけにもいかないのだとか。それくらいならと主人公夫婦は快諾し新居での生活をスタートするのだが、次第に妻の様子がおかしくなっていき……(『或る彼岸の接近』)

 

テレクラで引っ掛けた女を殺して埋めることをルーティーンにしているツヨシとシゲ。しかしある日殺した女の顔の皮が発見され、週刊誌の記事になってしまう。しかも彼女はどうやら生前にシゲの財布をスッており、今も死体のポケットのどこかに入っているようなのだ。先に誰かに掘り出されたら一巻の終わりだと、2人はできれば二度と見たくなかった醜女の腐乱死体に向き合うことになる。(『ミサイルマン』)

 

 

 

 

 

 

 

或る彼岸の接近が怖かった……クトゥルフだよねこれ?最悪のバッドは回避したけど救いがねえ……

枷が特に気に入りです。最悪すぎて。でもストレートなグロ描写よりNecksucker BluesのGとかミサイルマンの口いっぱいのみみずとか虫系の描写の方がおえおえおえ!!!になるな。生理的な嫌悪感ってすごい。

それでもお前は〜が顕著だけど平山夢明ってつくづく知性も品性も欠片も持ち合わせていない主人公の一人称視点がうますぎる……