こすなの読んだもの

読んだ本の備忘録

『隣の家の少女』ジャック・ケッチャム

 

 

あらすじ:子供が多い住宅街に、両親を亡くした美しい少女・メグとその妹・スーザンが引っ越してきた。隣家に住む少年・デイヴィッドはその美しさに心を奪われるが、姉妹の叔母であり唯一の保護者であるルースはメグに冷たく当たっていた。

ルースからメグへの虐待は次第にエスカレートしていき、ついに彼女は地下室にて監禁されてしまう。ルースの子供たちやデイヴィッドの友達まで虐待に嬉々として参加するようになるが、デイヴィッドは止めることができず……

 

 

 

 

 

 下書きに置いたままなぜか放置してました。多分実際に読んだのは半年前くらい。

 

今まで読んできた中でトップレベルに不快な小説でした。

「苦痛とはなにか、知っているつもりになっていないだろうか?」というデイヴィッドの独白から始まり、ひたすら不快な展開が続くこの小説。読みながら「これ以上読みたくない」と思った作品は初めてです。

最終的にメグは性器をバーナーで焼かれるんですが、そこを除けばそこまでグロテスクな描写はありません。ないんですが、精神的にクるものがあります。読めばわかります。

何の罪もない少女への一方的な暴力。何よりつらいのはこれが実話を基にした物語であることです。日本にも女子高生コンクリ事件など吐き気を催すような事件はいくつかありますが、人間というのはここまで残酷になれるものなのかと……

 

一度は読んでみるべきだと思います。どんな綺麗な言葉よりもわたしの中に深く影響を与えた一冊です。