Kosuna's Bookshelf

読んだ本のメモとちょっとした感想。当方腐女子ですのでそういった発言を含みます

『地下室の箱』ジャック・ケッチャム

 

あらすじ:妻子ある男の子供を身ごもってしまったサラ。堕胎のために産婦人科を訪れようとしたところ、謎の男女2人組にさらわれてしまう。目を覚ましたのは地下室にある得体の知れない箱の中で……?

 

 

 

 

 

妊婦を監禁・暴行すると聞くと普通かなりエグいものを想像すると思いますし私もそれを期待してたんですが、正直拍子抜けでした。ケッチャムにしてはぬるいですよねこれ。

隣の家の少女のような胸糞悪さもないですし、オフシーズンのようなストレートなグロ描写も皆無です。手術器具を見つけるくだりは良かったですが。まあぶっちゃけて言うとかなりつまらなかったです。さくさく読めるので暇つぶしにはいいかも?

監禁犯の夫婦の妻の方がサラに対して嫉妬を通り越してレズビアン的な感情に目覚めるところはすごく好きでした。歪で良い。

 

全体的にいまいちだなーと思ってましたがラストだけはぞわっとしたよね……

臨月まで監禁されていたサラは結局堕胎できずに出産するのですが、その子供にメグと名付け、監禁中に心の支えになってくれていた猫にはルースと名付けるんです。そう、隣の家の少女に出てくるあの名前です。

これを知ったときの絶望感だけでも読んだ甲斐はあったなと思います。