こすなの読んだもの

読んだ本の備忘録

『殺戮にいたる病』我孫子武丸

 

 

あらすじ:"真実の愛"と称し、自分の気に入った女性を次々に惨殺していく蒲生稔。

親しい女性が被害者となったのをきっかけに、彼女の妹と共に調査を開始する樋口。

自分の息子が猟奇殺人犯ではないかと疑う母・雅子。

三者の視点が集結するとき、連続殺人事件の真相が明らかとなる。

 

ネタバレだよ!↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一応あらすじは毎回考えて自分なりにまとめてるんですけど、この話をまとめるのめちゃくちゃ難しいですね。

叙述の定番として名高いこの作品。叙述なのは知ってたのでかなり気をつけながら読んだのですが完っっっっ全に騙されました。

 

 

とにかくエログロがすごい。性器を切り取ってオナホにするとか常人の発想ではない。

一見エロはそこまでないような気がしますが、ショタが実の母親にクンニしようとしてるところを想像すると生々しくて駄目です。生理的な嫌悪感というか……不快なエロを描くのがすごく上手い……

 

 

読み終わったとき理解ができなくてしばらく固まってました。

稔のサイコっぷりは非現実的なのでフィクションとして受け入れられるんですが、雅子の気持ち悪さがすごくリアルでなんとも言えない不快さがあった。この両親の下で健全に育った信一と愛はすごいよ……

 

これは2回読むべきですね。

でんぱ組のみりんちゃんが「稔は狛枝みたいな外見イメージ」って言ってたから私もそれで脳内再生しよう。

あと我孫子さんってかまいたちの人なんですね!かまいたちもずっとやりたいなと思ってるんだよなー……

 

 

「生きるに値しない世界で、生きるに値しない人間が生き延びている」ってフレーズすごく好き。